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コラム

2024.02.29

日本酒 お燗/熱燗の楽しみ方

はじめに:燗酒の歴史

日本酒を温めて飲む習慣は、古くは平安時代から普及し、江戸時代には庶民までも楽しんでいました。近年、香りが華やかでフルーティな吟醸酒を冷酒で飲む人が増えていますが、燗酒ファンもたくさんいます。日本酒は、世界のアルコール飲料の中で、様々な温度帯で楽しむことができる飲み物で、冷やで飲むよりもなんとなく体に優しく、ゆったりと手酌で飲む姿はかっこ良ささえ感じます。

熱燗の基礎

清酒の種類によっておいしく飲むための適度な品温があります。お米をたくさん削って造った純米大吟醸酒、純米吟醸酒、大吟醸酒、吟醸酒などは、果物のようなフルーティな香りと後味の綺麗さが特徴です。おいしく飲むためには熱燗よりは、10℃前後(花冷え)から20℃前後(常温)が最適な品温で、果実用の香りと繊細な味わいを楽しむことができます。 

一方、普通酒や純米酒や本醸造酒、生酛・山廃などの熟成感や酸味に特徴のあるお酒は、30℃(日向燗)、35℃(人肌燗)、40℃(ぬる燗)、45℃(上燗)、50℃(あつ燗)、55℃(飛びきり燗)と色々な温度で、味わいを楽しむことができます。特に、長期熟成酒は温めると中国の老酒のような感覚でより美味しくなります。なお、生酒や発泡清酒は熱燗にあわないので、注意しましょう!

温度の違いによる味わいの楽しみ方

同じ日本酒でも温度の違いで香りと味の変化が楽しめます。例えば、30℃(日向燗)~35℃(人肌燗)では、日本酒のほんのりとした米や麹の香り、40℃(ぬる燗)~45℃(上燗)では、ひきしまった香り、50℃(あつ燗)~55℃(飛びきり燗)では、キレの良いシャープな香りが楽しむことができます。

お燗の仕方

お燗の仕方は、昔ながらの鍋のお湯の中に徳利を入れて温める方法や、電子レンジを使って温めるなどいろんな方法があります。最近では、お手頃価格の電気熱燗器もおすすめです。

徳利を手で触ってお酒の温度が分かる熱燗愛好者もいますが、始めは温度計を準備しておきましょう。

燗酒におすすめの日本酒

15回目の全国燗酒コンテストの審査結果が発表されました。2023年度は、お値打ちぬる燗部門(45℃)、お値打ち熱燗部門(55℃)、プレミアム燗酒部門(45℃)、特殊ぬる燗部門(45℃)の4部門808点が出品され、当社爛漫は、最高金賞3商品、金賞2商品が受賞し、輝かしい結果となりました。

〈お値打ちぬる燗部門〉金賞「かおりらんまん純米吟醸酒」

〈お値打ち熱燗部門〉 最高金賞「本醸造酒」、最高金賞「普通酒美酒パック」

〈プレミアム燗酒部門〉金賞「みちのく吟醸酒花爛漫」

〈特殊ぬる燗部門〉  最高金賞「生酛特醸酒」

ぜひ、常温とぬる燗と熱燗のお酒を飲み比べて楽しんで下さい。おすすめは「生酛特醸酒」です。燗をすることによって、生酛のふくよかな酸味がまろやかにより美味しく感じられてきます。

寒い冬は、燗酒でほっこりと!