Column

コラム

  • ホーム
  • コラム
  • 【高級な日本酒】バイヤー必見:秋田の高級な日本酒
2024.03.25

【高級な日本酒】バイヤー必見:秋田の高級な日本酒

「高級な日本酒」と聞くと、どんな商品を思い浮かべるでしょうか?「大吟醸酒」「純米大吟醸酒」などの高価格の日本酒が一般的ですが、中には「新政」「十四代」「田酒」など手に入りづらい商品を高級な日本酒と呼ぶ愛飲家もいるでしょう。さらに、日本酒上級者になれば低価格でも美味しいコスパの高い商品を見つける楽しみもあります。
今回は、祝酒やプレゼントなどの特別な日のための高級な日本酒について詳しくお話しします。

はじめに:高級な日本酒とは

昭和時代、コンテスト用を含め高級な日本酒と言えば「YK35」でした。その意味の「Y」は酒米の最高峰山田錦、「K」は熊本県酒造研究所のきょうかい9号酵母、「35」は精米歩合35%を表していました。近年は、「YK35」だけでなく、各県や各蔵元のこだわりの酒米を使用した日本酒、超精米歩合の20%、8%、さらに1%まで削った日本酒の他、多様な微生物を使った日本酒など、高級酒も多様化してきました。さらに、伝統的な生酛仕込みや木樽仕込み、長期貯蔵酒や貴醸酒なども含めて高級酒を選ぶ楽しみが年々増えてきています。

高級な日本酒 大吟醸酒とは

清酒には大きく分けて、普通酒と特定名称酒の2つがあります。特定名称酒とは、①農産物検査法で3等以上の玄米を使用すること、②原料白米に対して15%以上の麹を使用すること決められています。普通酒とは、特定名称清酒以外の清酒をいいます。その特定名称酒の最高ランクの清酒が玄米を半分以上削った(精米歩合50%以上)大吟醸酒です。ちなみに、上槽前にアルコールを添加しない大吟醸酒を純米大吟醸酒といいます。
商品の価格は、原料米の価格と精米歩合によってほぼ決まり、「純米大吟醸」が商品の最高峰ということができます。

高級酒 大吟醸酒の造り

大吟醸酒は、杜氏を筆頭に蔵人が最高の技術と精魂込めて造り上げた日本酒です。丁寧に時間をかけて精米した白米は、手洗いで洗米・浸漬し秒単位で限定吸水させます。和窯で蒸したあと、約50時間かけて麹菌の増殖を見ながら温度と湿度に注意して麹を造ります。その後、約2週間酒母を育て、醪を仕込みます。醪の管理は、毎日の分析値を見ながら、0.1℃単位で品温を調整し、目的の成分値になるように管理していきます。時には、醪への追い水や酵素添加などの対策が必要な場合もあります。最高温度約12℃、25日~30日の低温長期発酵したのち上槽しますが、出品酒は特別に「袋吊り法」で行ない、無圧で搾ります。
搾ってからも、斗ビンからのオリ引きや火入れ、貯蔵温度など、気が休まる時はありません。特に大吟醸酒は寒冷の時期に仕込むので、年末・年始関係なく、休みもとらずに発酵管理をしていきます。

美酒爛漫 酒米へのこだわり

多くの蔵元は県外産の山田錦を使用する中、美酒爛漫では、2020年に農業生産課を立ち上げ、秋田県の新品種「百田(ひゃくでん)」と「一穂積(いちほづみ)」を田植えから稲刈りまでの全てを社員が行う自社田栽培の原料米を使用しています。いわゆるテロワールからドメーヌへと「一貫造り」または「農醸一貫」を行っています。
2021年度全国新酒鑑評会では、「百田」で仕込んだ出品酒が国内初の金賞受賞し、技術の高さが証明され、その技術は市販酒の「MONE」や「かおりらんまん」「環稲」にも生かされています。

高級酒 美酒爛漫の商品紹介

「限定蔵出し 大吟醸 山田錦」

最高級の酒米「山田錦」を40%まで磨き上げ、低温でじっくりと醸しだした大吟醸。
果実のような澄んだ華やかな香りと、瑞々しい滑らかな味わいが口の中いっぱいに広がります。

「限定蔵出し原酒 大吟醸爛漫(桐箱入り)」

最高級の酒米「百田」を40%まで精米し低温でじっくり醸造。
華やかな吟醸香と滑らかなコクを原酒のまま詰めました。

「限定蔵出し 大吟醸らんまん(桐箱入り)」

新酒鑑評会出品酒を低温で貯蔵して熟成させました。
後味すっきりの上品な旨さと、華やかな香味が特徴です。

「大吟醸原酒 (RG-1)」

最高級の酒米、山田錦を40%まで精米。低温でじっくり醸造。
華やかな吟醸香と滑らかなコクを原酒のまま詰めました。

「純米大吟醸美酒(HB-1)」

原料米は地元湯沢産の「秋田酒こまち」を100%使用した純米大吟醸酒。
華やかで澄んだ香りとスッキリした喉ごし、上品で滑らかな味が特徴です。

「大吟醸原酒 牡丹(RB-1)」

秋田生まれの酒造好適米「百田」を35%まで精米し、低温でじっくり醸造。
華やかな吟醸香と滑らかなコクを原酒のまま詰めました。

まとめ

高級酒である「吟醸酒」「純米大吟醸酒」が高価格であることには理由があります。高価な原料米を使い35%~40%まで削り、寝る間を惜しんで麹を造り、25日~30日間醪の分析・品温管理し、手間のかかる袋吊りで搾り、オリ引き・一回ビン殺菌、低温ビン貯蔵と多くの工程と多くの手間と労力が必要です。
米のうま味と酵母の香りいっぱいの蔵人の技術の結晶「高級酒」、春の祝い酒や新生活の贈り物または特別な日にぜひお楽しみください。